差分商とそれに対応する和分を記述するための記述法を紹介しています。

和分差分の記述法

差分商とそれに対応する和分を記述するための記述法を紹介しています。

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今回は微分の記述に倣った記述法を用います。

刻み値

差分や和分の間隔であり、通常は1が用いられる。

名称刻み値
差分定義域が変わっても変化しない
不等間隔差分商定義域と共に変化する

定義域が変わっても刻み値が変化しない場合はただ差分と呼ばれ、 定義域と共に刻み値も変化する場合は不等間隔差分商と呼ばれる。

分母と分子の刻み値があっていないと、差分や和分の演算ができない。

作用素

どの種類の和分差分演算をするかを決める演算子である。

作用素用いる式
Δ前進差分とそれに対応する和分
δ中心差分とそれに対応する和分
後退差分とそれに対応する和分

和分差分の基準となる地点をは以下の通り。

作用素基準点
Δ0
δ刻み値の半分
刻み値

関数

和分や差分をする対象の関数です。

正誤基準点
誤(×) hΔhf(x)Δhx=1
hΔhf(x)=Δhx
正(〇) hΔhf(x)Δhx=1
h=1(Δhf(x)Δhx)

和分差分対象の変数とセットで扱う場合は、和分差分演算をしない限りは必ずセットで扱い、移項する等して関数と変数を分離してはいけません。

正誤基準点
誤(×) (Δhf(x)Δhx)-1=ΔhxΔhf(x)
正(〇) (Δhf(x)Δhx)-1=1(Δhf(x)Δhx)

和分差分対象の変数とセットで扱う場合は必ず分子になります。分母に持ってくる場合は必ず和分差分対象の変数とセットで扱い、和分差分対象の関数だけを分母に持ってくることはありません。

変数

差分対象の変数が明記されていないと、和分差分対象の関数のどの変数を差分するかが分からないために明記している。

正誤基準点
誤(×) hΔhf(x)Δhx=1
hΔhf(x)=Δhx
正(〇) hΔhf(x)Δhx=1
h=1(Δhf(x)Δhx)

和分差分対象の関数とセットで扱う場合は、和分差分演算をしない限りは必ずセットで扱い、移項する等して関数と変数を分離してはいけません。

正誤基準点
正(〇) (ΔhΔhx)-1f(x)=Δh-1f(x)(Δhx)-1
正(〇) (ΔhΔhx)-1f(x)=ΔhxΔhf(x)
正(〇) (ΔhΔhx)-1f(x)=Δh-1f(x)Δhx

和分差分対象の関数とは違い、分母でなければいけないという制約はありません。分母にも分子にもなる場合があります。

階数

差分をする回数を表し、差分の場合は通常1が用いられ、和分の場合は通常-1が用いられる。

階数計算方法
2以上高階差分
1差分
0元の関数のまま
-1和分
-2以上高階和分

差分をする回数が正の値だと差分する演算回数となり、その回数が0だと差分前の関数のままとなり、回数が負の値だと和分の演算回数となる。